掃除に使う洗剤は目的によって種類が異なりますが、一般的な洗剤の種類と用途は以下の通りです。

食器用洗剤

食器用洗剤は、油や食べかすなどの汚れを落とすために使用される洗剤で、家庭で一般的に使用されています。主に液体や粉末状の製品があります。

食器用洗剤の主な成分は、界面活性剤、複合剤、酵素、香料などです。界面活性剤は、水と油を混ぜ合わせることで汚れを浮き上がらせ、除去する効果があります。複合剤は、水に含まれる硬水成分による白濁を防ぎ、食器の汚れを落とす力を高めます。酵素は、タンパク質やデンプンなどの食べカスを分解する効果があります。香料は、洗剤の臭いを消したり、香りを付けたりするために使用されます。

食器用洗剤は、界面活性剤や酵素などの成分が含まれているため、肌荒れやアレルギーなどの原因になることがあります。使用時には、取扱い説明書をよく読み、正しく使用するようにしましょう。また、洗い終わった食器は十分にすすいでから使用するようにし、余分な洗剤が残らないように注意しましょう。

ポイント

食器を衛生的に保つために食器を洗ったあとの食器の水切り、乾燥
スポンジを使用後に洗剤に浸す等の工夫が大切です。

キッチン用洗剤

キッチンの油汚れや食器の洗浄に使用します。台所洗剤とも呼ばれます。

キッチン用洗剤には、さまざまな種類がありますが、一般的には界面活性剤を主成分とするものが多いです。界面活性剤には、陰イオン性、陽イオン性、非イオン性の3種類があります。

陰イオン性の洗剤は、油や脂肪などの汚れを分解する効果があり、キッチン用洗剤によく使われます。一方、陽イオン性の洗剤は、カルシウムやマグネシウムなどの硬水の除去に有効です。非イオン性の洗剤は、油と水を混ぜるために使われる乳化剤として、食品産業や製薬産業などで広く用いられています。

一般的に市販されているキッチン用洗剤には、陰イオン性の成分が含まれているものが多いです。ただし、一部の天然素材を使用した環境に配慮した洗剤は、非イオン性の成分を主成分として使用しています。

キッチン掃除はサボってしまうと水垢やぬめりの原因となります。
また、「かなだわし」を使って掃除する場合もありますが安価な荒い「かなだわし」を使ってしまうと傷になってしまいます。柔らかく目の細かい「かなだわし」がおすすめです。
「かなだわし」が固くなってきたら捨てるサインとなります。

風呂用洗剤

風呂用洗剤は、風呂場や浴槽、壁などの汚れを落とすために使用される洗剤です。風呂場の汚れは、皮脂汚れや石鹸カス、カビ、水垢などが主な原因となっています。これらの汚れを取り除くために、風呂用洗剤には、さまざまな成分が含まれています。

風呂用洗剤に含まれる主な成分は、界面活性剤、漂白剤、酸素系漂白剤、酸性成分、複合剤などです。界面活性剤は、皮脂汚れや石鹸カスなどを浮かせて落とす効果があります。漂白剤や酸素系漂白剤は、黒ずみやカビの汚れを落とすために使用されます。酸性成分は、水垢を取り除くために使用されます。複合剤は、硬水成分を除去するために使用されます。

風呂用洗剤には、液体や粉末などの種類があります。使用時には、取扱説明書をよく読んで、正しく使用するようにしましょう。特に、酸性成分を含む洗剤は、素材によっては傷つけることがあるため、素材に合わせた使用方法を確認する必要があります。また、風呂用洗剤を使用する前に、浴槽や壁を水で濡らし、汚れをふき取ってから使用することで、効果的に汚れを落とすことができます。

ポイント

お風呂の浴槽を荒い目のスポンジでこすってしまうと浴槽の傷になる可能性があります。目の細かいスポンジを使う等の注意が必要です。
また使用後はスポンジをしっかりと感想させることで清潔に保つことができます。
フックや引っ掛けることのできるスポンジの使用をおすすめ致します。

洗濯用洗剤

衣服やタオル、シーツなどの洗濯に使用します。
洗濯用洗剤は、衣類を洗濯する際に使用する洗剤です。衣類の汚れは、油汚れ、タンパク汚れ、繊維汚れなどがあります。これらの汚れを取り除くために、洗濯用洗剤には、さまざまな成分が含まれています。

洗濯用洗剤に含まれる主な成分は、界面活性剤、蛍光剤、漂白剤、酵素、複合剤などです。界面活性剤は、汚れを浮かせて取り除く効果があります。蛍光剤は、白色部分の輝度を高めることで、衣類を白く見せる効果があります。漂白剤は、色落ちや変色を防ぐ効果があります。酵素は、タンパク汚れを分解する効果があります。複合剤は、硬水成分を除去するために使用されます。

洗濯用洗剤には、液体や粉末、固形のタイプがあります。使用時には、洗濯機の取扱説明書に従って、適切な量を計量し、使用するようにしましょう。また、特定の衣類には、特別な洗剤が必要な場合があります。例えば、ウールやシルクの衣類は、専用の洗剤を使用する必要があります。衣類の洗濯前に、洗濯表示を確認し、正しい洗濯方法を選ぶようにしましょう。

ポイント

漂白剤の入れすぎや長時間漬けすぎてしまうと脱色の原因になります。また、色の濃い服などと一緒に入れてしまうと脱色に加え色移り等の原因にもなりますので注意が必要です。

トイレ用洗剤

トイレ用洗剤は、トイレの内側や外側をクリーニングするために使用される洗剤です。トイレ用洗剤には、スプレータイプ、ジェルタイプ、液体タイプなどがあります。

一般的に、トイレ用洗剤には、界面活性剤、酸性成分、複合剤、漂白剤、香料などが含まれています。界面活性剤は、汚れを浮かせて取り除く効果があります。酸性成分は、水垢や汚れを落とすために使用されます。複合剤は、硬水成分を除去するために使用されます。漂白剤は、黒ずみやカビの汚れを落とすために使用されます。香料は、トイレの臭いを消すために使用されます。

トイレ用洗剤を使用する際には、まずトイレの内側や外側に洗剤を塗布し、ブラシやスポンジなどで優しくこすります。その後、洗剤をよく洗い流し、水を流してから使用します。トイレ用洗剤には、トイレの素材に合わせた使用方法を確認する必要があります。また、使用前には、取扱説明書をよく読み、使用方法や注意点を確認することが重要です。

ポイント

トイレ掃除はこまめにすることで、黒ずみ等の原因を避けることができます。寝る前にスプレーを吹きかける等毎日のルーティンとして行うことをおすすめ致します。

床用洗剤

床掃除に使う洗剤は、床の素材に合わせて選ぶことが大切です。以下は、一般的な床素材別に使い分ける洗剤の例です。

  1. 木材系床 木材系床には、木材専用の床洗剤を使用します。木材専用の洗剤は、木材にやさしく、しっかりと汚れを落とすことができます。木材系床に強い酸性の洗剤を使用すると、木材が傷む恐れがあります。
  2. タイル床 タイル床には、中性の洗剤を使用します。酸性やアルカリ性の洗剤を使用すると、タイルの表面が傷んでしまうことがあります。また、タイルの目地の汚れを落とすために、専用の目地洗剤を使用することもできます。
  3. リノリウム床 リノリウム床には、中性の洗剤を使用します。酸性やアルカリ性の洗剤を使用すると、リノリウムの表面が傷んでしまうことがあります。また、リノリウムについたしつこい汚れを落とすために、専用のリノリウムクリーナーを使用することもできます。
  4. カーペット床 カーペット床には、カーペット専用のクリーナーを使用します。カーペット専用のクリーナーは、カーペットの繊維にやさしく、しっかりと汚れを落とすことができます。また、カーペットについたシミを落とすために、専用のシミ抜き剤を使用することもできます。

洗剤を選ぶ際には、床の素材に合わせて選ぶことが大切です。また、床掃除の際には、水分が残らないようにしっかりと乾かすことも重要です。

中性洗剤

ポイント

ウエットシートタイプやドライシートタイプ等があります。
床掃除は掃除機から始めてしまうとホコリが舞ってしまい、その後にウエットシート等で拭き上げても舞ったホコリが戻ってしまう可能性がありますので状況や掃除具合に合わせて順番を変える等の必要があります。日常的にウェットシート等で管理することが大切です。

多目的洗剤

トイレや床、壁など、さまざまな場所の掃除に使用できます。

多目的洗剤は、名前の通り、さまざまな用途に使用できる洗剤です。多目的洗剤には、キッチンやバスルーム、床や窓、家具など、さまざまな場所の汚れを落とすために使用されます。一般的に、多目的洗剤は、液体やスプレーなどの形で販売されています。

多目的洗剤に含まれる主な成分は、界面活性剤、漂白剤、複合剤、酸性成分、アルカリ成分、除菌成分などです。界面活性剤は、汚れを浮かせて取り除く効果があります。漂白剤は、黒ずみやカビの汚れを落とすために使用されます。複合剤は、硬水成分を除去するために使用されます。酸性成分は、水垢を取り除くために使用されます。アルカリ成分は、油汚れを落とすために使用されます。除菌成分は、雑菌やウイルスなどの病原菌を除去するために使用されます。

多目的洗剤を使用する際には、使用方法に従って正しく使用するようにしましょう。また、特定の素材には、使用できない場合があるため、素材に合わせた使用方法を確認する必要があります。多目的洗剤を使用する際には、手袋を着用することをおすすめします。また、使用後には、洗剤を十分に洗い流し、手入れをすることで、長持ちさせることができます。

マイペット等の中性洗剤がおすすめです。コーティンが施されているフローリング等に吹きかけてしまうとワックスやコーティングまで拭き取ってしまう可能性がありますので気をつける必要があります。

ガラス用洗剤

窓やガラス製品の汚れや指紋を落とすのに適しています。

ガラス用洗剤は、ガラス製品やミラーなどの表面をクリーニングするために使用される洗剤です。ガラス用洗剤には、スプレータイプや液体タイプなどがあります。

一般的に、ガラス用洗剤には、界面活性剤、溶剤、アルカリ成分、複合剤、酸性成分、粘着剤などが含まれています。界面活性剤は、汚れを浮かせて取り除く効果があります。溶剤は、油性の汚れを取り除くために使用されます。アルカリ成分は、酸性の汚れを取り除くために使用されます。複合剤は、硬水成分を除去するために使用されます。酸性成分は、水垢や鉄錆などを取り除くために使用されます。粘着剤は、ガラスに付着した汚れを落とすために使用されます。

ガラス用洗剤を使用する際には、まず汚れた部分にスプレーまたは液体を塗布し、スポンジやクロスなどを使用して優しくこすります。その後、洗剤をよく洗い流し、表面を乾拭きします。ガラス用洗剤には、ガラス以外の素材には使用できない場合があるため、使用方法を確認する必要があります。また、使用前には、目立たない部分で試し使用をすることをおすすめします。

通常の雑巾等で拭き上げてしまうと傷がついてしまう可能性があります。マイクロファイバー等のクロスを使いましょう。

カビの対策やカビの掃除の洗剤

  1. 湿気を防ぐ カビは湿度が高い環境で繁殖しやすくなるため、室内の湿度を下げることが大切です。換気をしっかりと行い、湿気を逃がすことで、カビの発生を防止できます。
  2. 部屋を清潔に保つ 部屋の清掃をしっかり行い、カビが生えにくい環境を作ることも大切です。特に浴室やトイレなどの湿気の多い場所は、定期的に掃除をして、カビの発生を防ぐようにしましょう。
  3. カビを除去する洗剤を使う カビが生えた場合は、専用のカビ取り洗剤を使うことで、効果的にカビを除去できます。市販のカビ取り洗剤には、成分として漂白剤や酸素系漂白剤が含まれているものが多く、カビや黒ずみを落とすのに効果的です。また、柔軟剤や洗剤の残りカスもカビの原因になることがあるため、洗濯機の掃除も忘れずに行いましょう。
  4. 重曹やクエン酸などの自然派洗剤を使う 重曹やクエン酸などの自然派洗剤も、カビの発生を防止するのに効果的です。これらの洗剤は、市販のカビ取り洗剤と違い、環境にやさしい成分で作られているため、安心して使用できます。

以上が、カビの対策やカビの掃除についての方法や洗剤の例です。注意深く掃除を行い、カビの発生を防止しましょう。

ポイント

カビキラーなどのアルカリ性の洗剤は他の物と混ぜたりすると塩素ガス等が発生してしまいます。
酸性タイプ等の洗剤の後すぐに使用する等の行為は危険ですので絶対にやめましょう。

シンクの配管や水回りの配管の洗剤

シンクの配管や水回りの配管の洗剤としては、以下のようなものがあります。

  1. 配管洗浄剤 市販の配管洗浄剤は、水回りの排水管内に溜まった汚れやゴミを溶かし、スムーズな水の流れを取り戻す効果があります。ただし、強い腐食性があるため、使用方法には注意が必要です。
  2. エコ洗浄剤 環境にやさしいエコ洗浄剤も、シンクの配管や水回りの配管の洗浄に使えます。天然成分で作られたものや、酵素や微生物を含むものがあり、洗剤の残留物を残さないため、安心して使えます。
  3. 重曹やクエン酸 重曹やクエン酸も、シンクの配管や水回りの配管の洗浄に使えます。重曹は、中性なので、配管に傷をつけずに汚れを取り除くことができます。クエン酸は、カルキや汚れを溶かす効果があるため、シンクの水垢や、水回りの汚れを取り除くのに効果的です。

以上が、シンクの配管や水回りの配管の洗剤の例です。使用方法には、洗剤の種類や配合成分によって異なるため、製品の使用方法をよく読んで、正しく使いましょう。また、できるだけ定期的に洗浄を行うことで、水回りの衛生環境を保つことができます。

ポイント

配管掃除の洗剤は腐食性が強く危険な薬品です。十分に注意して使用して下さい。

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