汚部屋、ゴミ屋敷の人はどんな病気にかかりやすい?

「ゴミ屋敷はなぜなってしまうのか」
「何かと物を集めてしまう癖がある」
「自分は何かしらの病気なのではないか」
このようなお悩みをお抱えの方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

ゴミ屋敷になってしまう人は病気を抱えてる場合やまた病気になってしまうこともあります。
この記事では病気の症状とともに自身を理解しゴミ屋敷問題解決に導くために、症状をご紹介いたします。

ゴミ屋敷化してしまう主な病気(早見表)
  • ためこみ症
  • 買い物依存症
  • 強迫性貯蔵症
  • セルフネグレクト
  • うつ病
  • 統合失調症
  • 認知症

ためこみ症

ためこみ症とは患者が自分が好きな本や衣類などを必要以上に集めて捨てられずためこみ、活動のための生活空間が散らかって物であふれかえり、その空間が本来の目的で使用することが極めて困難になります。また、 所有物を捨てることはためこみ症の方にとってとても苦痛になります。

ためこみ症の原因はストレスによる心の傷(心的外傷)が多く、 それによってためこみ行為が始まるきっかけとなる場合やためこみの癖が悪化してしまう場合があります。
また、ためこむ人の半数は、同様にためこみ癖のある親族がいるとされています。

病気と自覚しないまま年数が経つとゴミ屋敷になる恐れもあり、自身で認知して対策をしていく必要があります。

買い物依存症

買い物依存症とは買い物をすると気分が高まり、一時的に不安なことや嫌なことが忘れられるので、繰り返し買い物をしているうちに欲しい物を買うのが目的でなく、買い物自体が目的になり、コントロールができなくなる状態を言います。

買い物依存症の原因は主にストレスです。ストレスをを抱えやすい責任感が強い人、真面目な人ほどなりやすい傾向があります。人に相談等をできない方などが自身でストレスを発散させる方法として買い物依存症になってしまいます。

買い物依存症の見分け方は?

買い物依存症の症状

  • 商品を勧められるとつい買ってしまう
  • 服や装飾品など、良い物を身に着けていると自分が特別だと思える
  • 部屋が購入した物であふれている、あるいは未開封のまま放置している
  • 収集癖があり、好きなコンテンツに関する物は全て揃えたくなってしまう
  • 新商品や限定品、セール品と聞くと欲しくなり抑えられない

買い物依存症を治すための方法

  1. 買う前に必要かどうか検討する
  2. クレジットカードを破棄する
  3. 家計簿をつける
  4. お金を貯める習慣をつける
  5. 買い物以外でストレスを発散させる
  6. ネットショップを閲覧しない
  7. 医療機関で治療を受ける

買い物依存症を治すためにはストレスの原因を自分自身で特定しそれを対策しなくてはなりません。
また、別のストレス解消法を見つける必要があります。例えば仕事が主なストレスになっている場合は転職も検討する必要があります。

強迫性貯蔵症(ホーディング)

強迫性貯蔵症とはゴミの収集癖があり、自分の家を集めた物で埋め尽くしてしまう病気のことです。几帳面で完璧主義の人が発症しやすく、精神疾患の1つとされています。
ためこみ症との違いはコレクターとは異なり、全てのものを集めてしまうのが特徴なので、ゴミ屋敷となってしまうリスクが高くなります。

ゴミなどを集めてしまうことから他者との関係性が閉鎖的になり、相談等もすることがなく強迫性貯蔵症の改善をすることが難しくなり、うつ病等にも発展してしまう恐れがあります。

セルフネグレクト

セルフネグレクトとは自己放任的になりやる気がなくなり自分自身に対して無頓着になることです。
家事、掃除や洗濯、ゴミ捨てなど身の回りのことをしなくなり、部屋がゴミ屋敷になってしまうこともあります。
セルフネグレクトが悪化してしまうと入浴や食後の片付け等もすることをやめてしまい、ゴミ屋敷化が加速してしまいます。

セルフネグレクトの治し方や対策として他の人の力を借りることが最善の選択です。
知人に話し片付けを手伝ってもらう、または、大量の不要なものがある場合、不用品回収業者を利用し後に家事代行サービス等を利用して一度きれいな状態に戻すことが大切です。

うつ病

うつ病とはストレスや強烈な不安を体験することなどをきっかけに、何をしても楽しめない、気分が上がらない、深く眠れない、食欲がわかない、なにもしていないのに疲れるなど、日常生活に大きく影響を与えます。精神的ストレスや身体的ストレスなどを背景に、脳の機能障害が主な原因です。
そのためうつ病が原因でゴミ屋敷化してしまったり、早めの病院の受診など早期解決が大切です。

統合失調症


統合失調症とは現実とのつながりの喪失(精神病症状)、幻覚(通常は幻聴)、妄想(誤った強い思い込み)、異常な思考や行動、感情表現の減少、意欲の低下、精神機能(認知機能)の低下、日常生活(仕事、対人関係、身の回りの管理など)の問題を特徴とする精神障害です。

統合失調症には、健康なときにはなかった状態が表れる陽性症状と、健康なときにあったものが失われる陰性症状があります。
陽性症状は主に幻覚(幻聴)と妄想です。
陰性症状は、意欲の低下、感情表現が少なくなるなどうつ病に近い症状がみられます。

認知症

認知症とは、一度正常に達した認知機能が低下、記憶力や判断能力が鈍ってしまい日常生活や社会生活に支障が出るようになった状態をいいます。
同じ物を何度も購入してしまったり、物忘れが多く、片付けようとしても片付けることができなくなったりとゴミ屋敷化の原因にもなります。
また、捨てるものも判断することが難しくなり、更にゴミ屋敷化が加速してしまいます。

認知症と認知できるのも難しく他者からの片付けアプローチをかけても拒まれてしまう場合があるので適切なアプローチが大切です。

ADHD(Attention deficit hyper activity disorder

ADHDとは、注意欠如や多動症の発達障害を指します。落ち着きがなく注意力に欠けていることが多く、また、片付けが難しく感じ1人では片付けをすることが困難になりゴミ屋敷を作り出す原因になります。

片付けに集中できず他のことを始めてしまうことがあり、なかなか片付けがうまくいきません、ADHDの自覚がある方は知人や業者など他者の援助を求めることが大切です。

自閉スペクトラム症(アスペルガー症候群・ASD)

アスペルガー症候群は、特定のことに強い興味や関心を持っている発達障害を指します。特定のことに興味があるばかりに他のことがおろそかになってしまうことがあります。
また特定のこと以外は不器用になってしまったりと言いかえれば関心の狭さが原因でゴミ屋敷になってしまいます。

<strong>アスペルガー症候群主な特性例</strong>
  1. 社会性の難しさ
  2. コミュニケーションの難しさ
  3. 興味・関心の狭さ、 偏り(イマジネーションの難しさ)
  4. 感覚(刺激)の過敏さ、 または鈍感さ
  5. 不器用さ
  6. 睡眠の異常、過集中、特定のものについて記憶力が高い
まとめ

このようにゴミ屋敷化してしまう病気は多々あり、他者の協力や業者の協力が必要不可欠です。
身近にこのような方がいたら病気の理解をしアプローチしてあげることが大切です。

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